つい先日、Adobe Photoshop CCが2018バージョンにアップデートしました。
新機能はいくつもありますが、今回の目玉はやはりブラシのスムージング機能でしょう。これは他のグラフィックアプリケーションでは「手ブレ補正」と呼ばれている機能です。(Photoshopには以前から手ブレ補正機能は搭載されていましたがそれは「手ブレした写真を補正する機能」の事であり線画作成とは無関係でした)
「滑らかさ」の値を変える事で補正の危機具合が変わりますが、これかなり効きが良いです。ガイドも表示され、非常に滑らかに線を描く事が可能です。
また、標準でいくつか「KYLE」の名の付いたブラシが付いてきます。これは以前から有名なカスタムブラシサイト、「Kylebrush」のものですが、このたびAdobeに買収され、今まで有料だった物が無料で使えるようになりました。
……これがなかなかの優れもの。前述のスムージング機能と合わせるともう、表現力がアップしまくりです。以前までのPhotoshopの標準であった丸ブラシしか使っていなかった人にとっては目からウロコだと思います。
なお、標準でインストールされているブラシだけでもかなり使えますが「他のブラシを入手」を選ぶ事でブラウザが立ち上がり、多数のブラシをダウンロード出来たりもします。これがまた、出来が良い。
水彩っぽいブラシを使ってスケッチ風に描いてみましたが、結構それっぽく出来たのでは無いかな、と思います。
さらになぜか対称ペイントという機能まで搭載してきました。通常では使用不可ですが「環境設定」から「テクノロジープレビュー」を選び「対称ペイントを有効にする」にチェックを入れる事で使用可能になります(上のバーから選びます)。これは、線対称の図形やイラストを描く事が出来たり、奇妙な模様を作る事も可能です。CLIP STUDIO PAINTの対称定規ほど高機能ではありませんが、十分「使える」機能だと思います。
数年前からPhotoshopはその名前の通り、主に写真用の機能を充実させてきました。そのため個人的には「もうイラストツールとしての機能を充実させる気は無いんだろうな」と感じていました。
しかしここに来て、急速にイラストツールとしての地位を取り戻すかのようなアップデート。正直かなり驚きました。
さすがにマンガ用の機能まで搭載してきたわけでは無いため「Photoshopのみでマンガを描く」と言うわけにはいきませんが、少なくとも「イラストを描く」という目的であれば必要十分過ぎるくらいの機能が揃いました。
ここ最近はずっとCLIP STUDIO PAINTのみでマンガやイラストの仕事をしてきましたが、久しぶりにPhotoshopで仕事をしてみたくなりました。
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