今日は近所で盆踊り。屋台も出るということで、家族全員で出かけました。…なんてことの無いように書いていますが、これ、我が家的には大変なことなんですよ。
遡ること10年弱。あっくんが産まれてすぐの頃。熱海の花火を見に行ったことがありました。
実はその時初めて間近で熱海の花火を見たのですが……スゴイ迫力なんですね。生まれが静岡なもので多少離れたところからは何度も見ていたので甘く考えていたのですが、すぐ近くの花火は迫力が違いました。おかげであっくん大泣き。花火が終わるまで耳を塞いだりなんだり大変な思いをしました。
それから数年後。あっくんが歩けるようになってからのこと。近所の花火を見に行ったことがありました。出かけるまではなんてことなかったのですが、到着して花火が始まるとぐずるぐずる。屋台も出ていたのですが、ゆっくり見回ることもままならず……早々に退却しました。
何年かそんなことが続き、結局めんどくさくなって花火やお祭りといった類のイベントには参加しなくなっていたのです。
思えばこれも、自閉症独特の不思議な記憶の仕方により「花火やお祭りは怖い物」というのがずっと残っていたからなんでしょうね。
花火やお祭りになんか行けなくても死にはしない……と思って過ごしていたのですが、妹のまいちゃんが産まれた今、ずっとそんなことを言っているわけにもいきません。楽しいイベントにはやっぱり参加するべき。
と言うわけで一念発起。嫌がるあっくんを説き伏せて、まずは近所のお祭りに出かける計画を立てました。
最初のうちは言うこと聞いてくれません。「いかない!」を連発。二階に駆け上がりベッドに寝転がりiPadで現実逃避。正直「こりゃもうダメかな」と思いました。
しかし「公園行くよ!」と言ったら態度が軟化。その公園はちょうど良いことに、お祭り会場の少し先にあるのです。
どうにかこうにか外に連れ出したものの、祭り囃子が聞こえてくると、不安そうな顔つきに。それでもなんとか奮い立たせて、お祭り会場の近くに来ました。遠くには花火も見えます。
このままお祭りに参加させることも考えたのですが、無理強いは良くないと思い、とりあえずお祭り会場をスルー。約束通り公園に向かいますが、もう夜なので暗くて怖い。すぐに「帰る」と言い始めました。
当然帰り道にはお祭り会場が。でも、先ほど「別に花火もお祭りも怖くは無かった」という印象を持ったおかげか、行きよりは落ち着いている様子。その隙に撮った写真が上の写真です。
正直まだ完全に「大丈夫」とは言い切れませんが、これは大きな一歩です。少しずつ恐怖感を減らしてもらえば、そのうちぐずること無く花火にもお祭りにも行けるようになるのではないかと思います。しばらくは修行ですね。
あっくん10歳5ヶ月